こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
日本ではじめて鉄道が走った区間を歩くたび。
前回、品川歴史館で衝撃の事実に出会いながらも、歩みを止めることはありません。
次の駅、大森駅に向けて、一歩一歩、着実に進んでいきます。
■2つの大森貝塚
さて、「大森」と言えば思い浮かぶのは「大森貝塚」ではないでしょうか。
教科書に出てましたよね、貝塚。
古代の人が捨てたと思われる貝殻が積み重なってできた遺跡です。
品川歴史館で大森貝塚を紹介するコーナーがあって興味深く感じたのは、意外な鉄道との関係。
この大森貝塚が発見されたのは1877年(明治10年)のこと。
アメリカ人の動物学者エドワード・モースが、横浜から新橋まで鉄道で向かう途中、大森駅を過ぎてすぐの崖に貝殻が積み重なっているのを、列車の車窓から見つけました。
モースが政府の許可を得て発掘調査をすると、そこから縄文時代の土器や骨器などが見つかりました。
ここから日本の古代の研究が急速に進むことになります。教科書にも載るくらいですからね。
まさに日本の考古学発祥の地ですね。
…という歴史的な遺跡なのですが、大井町駅から大森駅まで歩く途中で、二つの大森貝塚碑に出会います。
一つは、先の品川歴史館のすぐそばにある大森貝塚遺跡庭園。
今一つは、大森駅にほど近いビルの脇の小道から入る石碑。
(大森貝塚庭園にあるモース像)
(大森駅近くの石碑)
モースが論文に発見した場所を詳細に書かなかったことから、二つの貝塚碑ができるという事態を招いたようですが、現在は、前者の大森貝塚遺跡庭園説が正しいとされています。
まあ、両者の場所はそんなに離れていないんだけどね。300メートルくらい。
ただ両者とも、線路のすぐそばですから、モースが列車の車窓から貝塚を見つけたというのは間違いないでしょうね。
(大森貝塚遺跡庭園より望む)
■縄文時代に思いを馳せると。。。
ところで、これまでの「歩くたび」では主に江戸や明治の偉人・史跡に出会ってきましたが、ここで一気に時がさかのぼり、縄文時代に想いを馳せます。
ふと、昔のアニメ「はじめ人間ギャートルズ」を思い出してしまいました。
ゴンやドテチンが石斧持って狩りをしてた姿…。
彼らが食べたマンモスの骨や貝殻が、何千何万のときを経て、貝塚になったのかしら?
ちなみに、印象的な「ゴンゴンゴンゴン…」で始まる主題歌、かまやつひろしさんが作った歌なんですよね。
そのかまやつさんが先日亡くなりました。日本のグループサウンドの先駆けとなった人です。また偉大な才能を失いました。
合掌。ご冥福をお祈り申し上げます。
ようやく大森駅にたどり着きました!
旅もこれからさらに佳境をむかえます。
リズムに乗って進みます、♪ゴンゴンゴンゴン。。。♪
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