こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、東京目黒で行なわれた「土佐から来たぜよ!坂本龍馬展」です。
■坂本龍馬記念館巡回展
「土佐から龍馬が来たぜよ!」
をうたい文句に、東京の目黒雅叙園で、坂本龍馬展が開催されました。
今年は、龍馬没後150年のメモリアルイヤー。
龍馬の故郷土佐にある高知県立坂本龍馬記念館は、新館建設と既存館リニューアルのため、1年間の休館をしています。
この機会に、記念館所蔵の貴重な資料が高知から全国各地へ、”巡業”に出かけることになりました。
この巡回展、龍馬にもゆかりの深い東京の地での開催は、目黒雅叙園の東京都指定有形文化財「百段階段」で行なわれました。
■坂本龍馬
坂本龍馬は、言わずと知れた幕末の英雄です。
土佐に生まれ、28歳で脱藩。新しい国づくりのために命をかけて働きましたが、いまから150年前に京都・近江屋で凶刃に斃れました。
司馬遼太郎の名作「竜馬が行く」はもちろん、漫画「お~い!竜馬」、NHK大河ドラマ「龍馬伝」など、その熱い生き様は描く作品は数知れず。
多くの人から愛されている人物と言っていいでしょう。
■展示品
龍馬没後150年を記念したこの巡回展では、関東で初公開の書簡をはじめ、龍馬の貴重な資料の数々が展示されています。
脱藩から暗殺まで、会場の「百段階段」を上るにつれて時が進むように、龍馬にゆかりの品々が年代順に並べられています。
最初の部屋には、はじめて江戸に出てきた龍馬が、姉乙女に宛てた手紙などが展示されています。
若き龍馬が剣術の修行を行なった、北辰一刀流の千葉道場の様子などが書かれており、竜馬ファンは鼻息が荒くなります。
さらに階段を上ると、薩長同盟の裏書きなんてのもあります。
薩長同盟直後に木戸孝光(桂小五郎)から龍馬に出されたもので、木戸が心配性的に繰り返し同じことを書いているのに対して、龍馬が簡潔に「あなたの書いてあるとおりで間違いないですよ」と裏書きしています。
その他にも、海援隊の約規や、大政奉還の可否を決する日に後藤象二郎に宛てた檄文、龍馬が暗殺される10日前に記したとされる「新政府綱領八策」など、龍馬だけでなく日本を動かした書簡が展示されています。
特に後藤宛ての檄文は、力が入りすぎて、「(後藤)先生」を「生生」と書き損じています。当時の緊張が伝わる貴重な資料ですね。
■脇差やピストル
手紙だけでなく、ゆかりの品々も展示されています。
龍馬が最も愛した刀と伝わる脇差も展示されています。
平成27年に北海道で見つかったもの。備前国長船派の名工、勝光と宗光の合作です。東京で初公開の遺品です。
龍馬の窮地を救ったピストル「スミス&ウエッソンⅡ型32口径」も展示されています。
高杉晋作からもらったと言われています。本物は寺田屋事件のときに紛失。これは模型です。
これで逃げ切ったんかぁ。胸アツです!
■暗殺シーン再現
もう一つの見所は、龍馬最後の日。暗殺シーンの再現です。
「龍馬暗殺への七手」と名づけられたそのシーンは、等身大のシルエット映像で見ることができます。
龍馬も学んだ「北辰一刀流」を受け継ぐ玄武館の監修により、剣術家の立場から暗殺までの七手を予想し再現しています。
龍馬への最初の一撃については、龍馬が目を切った一瞬のタイミングで、左手で、刀を回転させて抜いたのではないかと推測しています。
障子に映るシルエット画像は迫力満点。龍馬の最期のときは息が止まりました…。
今さらながらに、龍馬の偉業と喪失の、その大きさに圧倒されます。
享年31歳。
あまりに有名な次の写真は、龍馬が暗殺された年の前の年に撮影されたものです。
今年が没後150年だから、151年前の姿ですね。
ありがとう、坂本龍馬。ありがとう、坂本龍馬記念館巡回展!