皆さん、こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
世界遺産「日光の社寺」。
登録は1999年12月のことですから、2019年で世界遺産になって20年となりました。
当夢中図書館は、そんな世界遺産登録20周年を記念して、日光の社寺をぶら歩きします。
前回は、玄関口となる神橋から輪王寺までぶらり散策しました。
※そのときの記事はこちら。
今日は、さらにその先へ足を運んで、見どころいっぱいの日光東照宮をめぐります。
■由緒
世界遺産「日光の社寺」。
今日はそのなかでも、一番有名なスポット、「日光東照宮」に向かいます。
ここは、江戸幕府初代将軍・徳川家康を祀る神社です。
家康自身が遺言で、自分の死後、「日光山に小さな堂を建てて勧請し、神として祀ること」と指示しました。
創建当初はもっと簡素な建物だったようですが、家康を厚く尊敬していた孫の家光によって大改修が施され、現在の豪華絢爛な社殿が再建されました。
■石鳥居から表門へ
それでは、そんな日光東照宮をぶら歩きしましょう。
まずは、東照宮の入り口となる「石鳥居」。
これは、九州筑前(福岡県)藩主黒田長政によって奉納されたもの。長政は、「軍師官兵衛」で知られる黒田如水の息子ですね。
長政の指示のもと、石材は、九州から船で小山まで、さらに陸路で日光まで運ばれたそうです。
(石鳥居)
鳥居をくぐると、左手にそびえる「五重塔」。
こちらは、小浜(福井県)藩主酒井忠勝公によって奉納されました。3代家光、4代家綱の時代に、老中・大老として政権の中枢を担った人物です。
その権勢を誇るかのように、豪華絢爛な建物ですね…。
(五重塔)
五重塔の先にあるのが、東照宮の正面入り口にあたる「表門」。
左右に仁王像が安置されているところから仁王門とも呼ばれています。
ちなみに、ここから有料ゾーン。表門脇にある販売所で拝観料を払って通りましょう。
(表門)
■三猿から御本社へ
表門をくぐると、すぐ前方には並ぶ「三神庫(さんじんこ)」。
名前の通り、上神庫・中神庫・下神庫の3つの棟が並んでいます。
その中には、春秋の祭事で使用される馬具や装束類が収められています。
(三神庫)
その向かいにあるのが、「神厩舎(しんきゅうしゃ)」。神馬をつなぐ厩(うまや)です。
昔から猿が馬を守るとされているところから、梁には猿の彫刻が8面施されていて、それは人間の一生を風刺しているのだとか。
中でも「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿の彫刻が有名ですね。
(三猿)
そして、陽明門、御本社へ向かいます。
正面に銅鳥居、奥に陽明門、その奥に拝殿・本殿が見えるパワースポット。ただこの日は人が多くて奥まで見えませんね(苦笑)。
(銅鳥居から見る陽明門)
豪華絢爛な国宝「陽明門」。大量の金箔を施した煌びやかな門です。
故事逸話や聖人賢人など500以上の彫刻が施されています。一日見ていても飽きないことから「日暮の門」とも呼ばれています。
(陽明門)
さらに進むと「唐門」。こちらも豪華絢爛さに言葉を失います。
屋根の上部に鎮座するのは、東照宮を守護する霊獣の恙(つつが)。
門に施された精緻な彫刻は古代中国の名君・舜の朝見の儀などの様子。その姿を家康になぞらえているのでしょうね。
(唐門)
唐門の奥には「御本社」があります。
東照宮の最も重要な場所。神獣などの彫刻に囲まれた本殿や、将軍着座の間のある拝殿などがあります(撮影禁止)。
(唐門の後ろが拝殿など)
■奥宮、家康の墓所
まだまだ見どころは続きます。
御本社の右手を進み、家康の眠る墓所「奥宮」を目指します。
その入り口にあたる「東回廊潜門(ひがしかいろうくぐりもん)」。
その上部に刻まれているのが、有名な「眠り猫」。
左甚五郎の作。牡丹の花に囲まれ日の光を浴びてうたた寝をしている姿から、「日光」に因んで彫られたとも言われています。
(眠り猫)
そこからは、延々と続くような石段を登ります。
息も切れ切れ、登った先にあるのが「奥宮」。東照宮が祀る徳川家康の墓所があります。
荘厳なオーラがただよう神聖な場所。心なしか観光客の皆さんも静かになります。さすがは神君・家康…。
(徳川家康の墓所)
他にも、神輿(みこし)が納められている「神輿舎(しんよしゃ)」や、「鳴き龍」で有名な「本地堂」など、まだまだ見どころがいっぱい。
なんとも盛りだくさんな日光東照宮でした。
(神輿舎)
ありがとう、日光東照宮!
■基本情報
名称:日光東照宮
所在地:栃木県日光市山内2301
アクセス:日光駅からバスで7分
拝観時間:(4月~10月)8:00~17:00、(11月~3月)8:00~16:00
料金:大人1300円、小中学生450円