江戸屈指の桜の名所「飛鳥山」桜の公園ぶら歩き

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、桜咲く飛鳥山公園をぶら歩きです。

■江戸の名所

桜の季節。春の陽気に誘われて向かったのは、飛鳥山公園です。
東京都北区にある区立公園で、桜の名所として知られています。

先般、夢中図書館「読書館」で紹介した「歴史人」2019年4月号。
特集「江戸の名所100」の一つに、この飛鳥山がとり上げられていました。
※そのときの記事はこちら

そこで初めて知ったのですが、この飛鳥山公園は8代将軍吉宗によって造成されました。
徳川吉宗といえば、TVドラマでは「暴れん坊将軍」として知られる庶民派将軍。
享保の改革と呼ばれる幕政改革の傍ら、庶民の生活を娯楽で満たそうという施策も進めました。

当時の江戸には、桜が群生している場所はなく、唯一の場所は上野の寛永寺の境内でした。
寺の境内で気軽に花見をできるわけでもなく、そこで吉宗が目を付けたのが飛鳥山です。

享保5年(1720)、江戸城で育てた桜の苗木270本を飛鳥山に植えると、その翌年にさらに1000本以上を植林。
庶民が気軽に花見のできる、江戸屈指の桜の名所ができました。

■飛鳥山の桜

そんな吉宗の思いは、東京と名を変えた今も、ここ飛鳥山に息づいています。
訪れたこの日は、桜が満開の休日。たくさんの人で賑わっていました。

其処彼処に、ひと、ひと、ひと…
老若男女、家族連れから若者グループ、さらには外国人御一行まで、多種多様な人々が花見を楽しんでいます。

特に、大きな遊具や蒸気機関車D51、都電の車両も園内にあるので、子供達は楽しそう。
大人たちが酒を楽しむ傍ら、大声を上げながら駆け回ってました。

■渋沢邸

公園の南には、日本の近代経済社会の基礎を築いた渋沢栄一の邸宅がありました。
現在、旧渋沢庭園として公開されています。

残念ながら、本邸などは空襲で焼失してしまいましたが、現存する「晩香廬(ばんこうろ) 」と「青淵文庫(せいえんぶんこ)」は、国の重要文化財に指定されています。

他にも、園内には、「北区飛鳥山博物館」、「紙の博物館」、「渋沢資料館」の3つの博物館があります。
飛鳥山博物館では、「明治・東京・名所」という、街あるき好きにはたまらない企画展をやっていました。
桜小径の散歩だけでなく、こんな博物館めぐりも楽しいですね。

■桜の風景

いやぁ、吉宗の思いが込められた桜の名所・飛鳥山公園
その思いに答えるように、多くの人々の笑い声がこだましていました。

これからも江戸・東京の人たちの心を豊かにしてほしいですね。
それでは、そんな飛鳥山の桜の風景、もう少し紹介します。

以上、飛鳥山の素敵な桜旅でした。

ありがとう、飛鳥山公園!ありがとう、将軍吉宗!

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