こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の「夢中」は、東京十社巡りのたび、「根津神社」へ。
■根津神社の創建
東京十社の一つに数えられる根津神社。
その創建は、およそ1900年前、日本書紀等に登場する古代の英雄ヤマトタケルによると伝えられています。
現在の社殿は1706年の創建です。
当地はもともと甲府藩邸でしたが、当時の藩主・綱豊が、江戸徳川第5代将軍綱吉の養嗣子に入り、江戸城に移ったことにより(後の6代将軍・家宣)、この屋敷地を神社に献納しました。
そのとき、団子坂下にあった神社が、いまの場所に遷座されました。
以来、将軍家から手厚く庇護され、現在に至っています。
綱吉、綱豊と言えば、赤穂浪士の討ち入りで有名な忠臣蔵の時代。
某国営放送「忠臣蔵の恋」では、武井咲が演じた「きよ」が仕えるのが、この「綱豊」でした。
きよの心の奥に秘めた願いは浅野家の再興。
四十八人目の忠臣、きよの悲願は叶うのか、そして恋の行方は?
はからずも、これまでの「街あるき」でも幾度か訪れたこともある忠臣蔵ゆかりの場所ということで、少し感傷的な気分になりました。
■境内
さて境内ですが、さすがは将軍を生んだ屋敷の跡地ということで広いです。
権現造りという建築様式の傑作と言われる本殿や拝殿、唐門、楼門など主要な建築物すべてが江戸時代そのままの姿を残し、国の重要文化財に指定されています。
境内には、縁結びで有名な「願かけカヤの木」や乙女稲荷神社、千本鳥居なんかもあり、女子や外国人が多く見受けられました。
ちなみに、ここは、江戸城の真北を護る神社とされていますが、震災や空襲に見舞われながらも、大きな被害を奇跡的に逃れてきました。
さきほど触れたとおり、本殿や拝殿、唐門、楼門など主要な建築物すべてが江戸時代そのままの威容を残しています。
東京では、江戸時代の楼門が残っているのはここだけなんだって。
そのせいか「強運の神社」とも言われています。
縁結びに強運にと、その御利益にあやかりたくなる、まさにパワースポットですね。
■ツツジの名所
この根津神社、ツツジの名所としても有名です。
もとは、徳川綱豊の父、綱重が庭に植えたのがはじまりと言われています。
それが今や、約100種3,000株のツツジが、所狭しと境内のツツジ苑に咲き誇ります。
見頃は4月中旬から下旬ということで、訪れた時は盛りが過ぎた感じ。
それでも、遅咲きのオオムラサキや白ツツジなんかが花を咲かせていました。
巫女さんに聞いたら「4月25日ごろがとてもきれいでした」とのこと。
ツツジは、満開期が1~2週間しかない花。次はタイミングを合わせて、満開の花の時期に訪れたいですね。
なお、「文京つつじまつり」が4月上旬から5月5日まで開催中。境内は数多くの屋台と参拝客で賑わっていました。
ここでつつじを楽しんでから、「谷根千」エリアを散策するのもいいかもしれません。
江戸城の北の守り神、根津神社。御利益を少しでもいただけますようにと、丁寧にお参りしました。
いろんな災厄に見舞われても、その強運にあやかって、ものともせずに日々を送りたいですね。
よろしくお願いします、根津神社!
東京十社巡りポータルはこちら。
■基本情報
名称:根津神社
所在地:東京都文京区根津1-28-9
アクセス:(東京メトロ)千代田線「根津駅」・「千駄木駅」、南北線「東大前駅」よりいずれも徒歩5分、(都営地下鉄)三田線「白山駅」より徒歩10分
拝観時間:(唐門閉門時間)3月~9月は18時、11月~1月は17時、2・10月は17時30分