こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、東京に初夏の訪れを告げる浅草の「三社祭」です。
■三社祭の起源
三社祭とは、東京・台東区にある浅草神社の例大祭です。
その起源はおよそ700年前の鎌倉時代と言われています。
毎年5月の第3週の金曜日、土曜日、日曜日に行なわれるこのお祭り。
その舞台は、日本を代表する観光スポットであり、江戸の風情を残す東京・浅草。
その浅草の街を、はっぴ姿の男衆(一部女衆も)がみこしを担いで練り歩く、「これぞ江戸の祭り!」というような祭りです。
そもそも「三社」とは何でしょうか。
それは、浅草寺と浅草神社の起源に大きく関わります。
推古天皇の御世に、檜前浜成・竹成兄弟が、江戸浦(いまの隅田川)で漁をしていたところ、その日はまったく魚が漁れず、投げても投げても網にかかるのは、人型の像だけでした。
不思議に思った兄弟は、郷土の文化人の土師真中知に相談したところ、「これぞ聖観世音菩薩の尊像」として、自宅を寺に改めて供養したそうです。
これが浅草寺の起源であり、その仏像は浅草寺本尊として大切に安置されています。
一方、浅草神社は、この仏像をもたらした上記三人を神様として祀る神社です。
すなわち、檜前浜成命(ひのくまのはまなりのみこと)、檜前竹成命(ひのくまたけなりのみこと)、土師真中知命(はじのまつちのみこと)を御祭神としており、これが「三社様」と呼ばれています。
三社祭は、この神様たちをお慰めする祭りなんですね。
■見どころ
さて、「これぞ江戸の祭り!」と言える浅草三社祭。その見どころは…?
なんと言っても、三社祭の醍醐味は、浅草の街を練り歩くみこしです。
浅草神社で所持しているのは3基の本社みこし。
この本社みこしは、祭りの最終日に各町内会をめぐることになります。
訪れた祭りの二日目は、氏子衆である各町内会が所持するみこしが街を練り歩きます。
その数なんと100基あまり。
これらが浅草神社に集結します。
その荒々しさは、まさに江戸の祭り!
荒々しくみこしを揺さぶる「魂振り」は、単に酔っ払っているのかと思いきや、豊作を願い、悪い病気を追い払うものだそう。
細い路地から浅草仲見世まで。
スカイツリーも見守るなか、街のひとびとだけでなく、海外の観光客を含め、訪れたすべての人に元気をくれました。
悪い病気も1週間の疲れも振り払ってくれたみたい。
■「雷門」の大提灯が…
ちなみに、この祭りの期間ならではの光景にも出会えました。
浅草寺の山門、「雷門」が、大行列が通れるようにと、大提灯がたたまれていました。
「雷門」が「竈」みたいになっちゃってます。
その「竈」…じゃなくて「雷門」の前は、老若男女、和洋中(?)、人がぎっしり。
ややもすると大混乱となりそうななか、DJポリスが懸命に声を上げて誘導していました。
暑いなか、ご苦労様です、DJポリス!
五重塔とスカイツリー、そして屋台のコラボ。
これも祭りならではの、時空を超えた競演ですね。
暑かったので、かき氷が美味しそうでした。
■明日はいよいよ大神輿の宮出し
いよいよ明日(5/21)は最終日。
浅草神社に奉納されている3基の大みこしが出陣する「宮出し」が行なわれ、祭りは最高潮を迎えます。
今年は宮出しの様子などを、三社祭のホームページ(http://www.sanjasama.jp/)で生中継するそうです。
鎌倉時代からの伝統ある祭りで、これは初めてのこと。
そういえば、今日も某ケーブルテレビの黒いTシャツを着た集団がいたなぁ。
明日はいよいよクライマックス。ぜひ三社祭の活気を荒々しく伝えてください!
ありがとう、三社様!明日も荒々しい「魂振り」をお願いします!