大政奉還150周年!ゆかりの”人”を巡る旅 <br>土方歳三と東京都日野市・高幡不動尊

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、大政奉還150周年!ゆかりの”人”を巡る旅、土方歳三と高幡不動尊です。


(高幡不動尊金剛寺、土方歳三銅像)

■大政奉還150周年!ゆかりの"人”を巡る旅

今年(2017年)は、江戸から明治へと時代の舵を大きく切った大政奉還から150年目となる記念すべき年です。
現在、個人的に勝手な記念イベント『大政奉還150周年!ゆかりの"人”を巡る旅』を絶賛開催中です。

今回は、江戸時代末期の武士で、新撰組の鬼の副長として知られる土方歳三と、彼の故郷・東京都日野市にある高幡不動尊を紹介します。

■土方歳三

土方歳三は、幕末期の幕臣。新撰組の副長として有名です。
新撰組時代には、局長・近藤勇の右腕として数々の事件で武名をあげ、また隊内に厳しい規律をもとめて「鬼の副長」と恐れられました。


(日野市、土産店に描かれた土方歳三)

生年は1835年、近藤勇に遅れること半年。現在の東京都日野市に生まれます。
近藤と同じく、農家の夫婦のもとに生まれました。なんと土方家は10人の子だくさんで、歳三は10人兄弟の末っ子でした。

少年期の歳三は、手が付けられないほどの暴れん坊だったそうです。
「武士になりたい」という夢を持っていた歳三は、各地の剣術道場で他流試合を重ね、修業を重ねました。
そんな彼が、近藤と運命的な出会いをしたのが、20代半ば。義兄の道場に指導に来ていた近藤と出会い、邂逅します。

以降、歳三は、近藤と行動を共にします。
1863年には、近藤や永倉新八、沖田総司らとともに、14代将軍・徳川家茂を警護するために組成された浪士組に参加し、念願の武士としての一歩を踏み出しました。

■池田屋事件

その後の活躍は、歴史で描かれている通り。
浪士組は、後に「新撰組」の名を与えられ、京都の治安維持にあたります。

有名な池田屋事件では、歳三は、別の方面の捜索に当たっていたため、駆けつけるのが遅れます。
ただ、その後の働きが秀逸で、遅れて駆けつけるや、すぐには池田屋に突入せず、屋敷の周りを固めました。
これは、賊の逃亡を防ぐとともに、後から駆け付けた味方の会津藩・桑名藩の兵を池田屋に入れないためと言われています。
結果として、新撰組は手柄を独占することができました。その後の褒賞や勇名を考えると、実に冷静な機転であったと言えます。


(京都、池田屋騒動跡)

■函館五稜郭へ

そんな冷静さは、ときに冷徹さを生みます。
新撰組では、規律を隊士らに遵守させ、規律を破った隊士に対しては、たとえ幹部の人間であろうと切腹を命じています。
そのため、新撰組隊士の死亡原因の1位は切腹であったと言われています。

1867年6月、念願の幕臣に取り立てられますが、同10月には、徳川慶喜が将軍を辞し大政奉還を行います。
歳三は、旧幕府軍の一員として、鳥羽・伏見の戦いや会津戦争等で新政府軍と戦いますが、その勢いを止めることができません。

榎本武揚率いる旧幕府海軍と合流して、最終決戦の地、北海道・函館に向かいます。
歳三は、函館五稜郭に立てこもって、獅子奮迅の活躍をみせますが、最後はついに力尽き、函館の地に散りました。
敵の銃弾ないし流れ弾に当たったとするのが通説ですが、降伏に頑強に反対する土方を除くために味方によって暗殺されたという説もあります。


(函館、五稜郭)

■高幡不動尊

今回は、そんな土方歳三のゆかりの地、彼の生まれた東京都日野市に足を運びました。

高幡不動尊金剛寺は、土方歳三の菩提寺です。
重要文化財である仁王門や不動堂、さらには壮麗な五重塔など、広い境内には数多くの寺社仏閣があります。


(高幡不動尊)

立派な山門をくぐると、すぐ左手に凛々しい武士の姿が見えます。土方歳三の銅像です。
その隣りには、近藤勇・土方歳三の両雄をたたえた碑があります。


(左:土方歳三銅像、右:殉節両雄之碑)

高幡不動尊は、真言宗智山派別格本山の寺院です。正式な名前は金剛寺。
本殿では、毎日、護摩修行が行なわれています。護摩木という特別な薪を焼きつくし御本尊に祈る独特の修法で、一般の参拝者も参加できます。
歳三も武士になる夢を願ったのかしら。

■石田村

この高幡不動尊から歩いて20~30分のところに、歳三の生まれ育った石田村があります。
その生家は、現在、土方歳三資料館として整備されています。ただ、開館日が月2回程度というレア度…。この日は残念ながら休館日でした。


(土方歳三資料館、歳三の像)

その生家の近くの石田寺(せきでんじ)。高幡不動尊金剛寺の末社です。
ここに歳三の墓があります。戒名は「歳進院殿誠山義豊大居士」。「誠」の文字が彼の人生を象徴しているようですね。


(石田寺、歳三の墓)

「誠」に生きたひと、土方歳三を巡る旅でした。ありがとう、土方歳三。

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