こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、東北秋田の夏まつり「竿燈」です。
■竿燈(かんとう)
秋田に仕事に行ってきました。
次の日の仕事に備えて、前日の夜遅くに秋田到着です。
秋田と言えば、「竿燈(かんとう)」が有名ですよね。
青森ねぶた、仙台七夕と並んで、東北三大祭りの一つ。また、二本松提灯祭り(福島県)、尾張津島天王祭(愛知県)と並んで、日本三大提灯祭りの一つです。
後者はあまり一般的ではないですね。私も初めて知りました。
正式名称は「秋田竿燈まつり」。
秋田県の県庁所在地秋田市で行われる夏祭りで、毎年8月3~6日に開催されます。
「竿燈」とは、竿に何十個もの提灯を吊るしたもので、提灯は米俵を表すと言われます。
この竿燈を持ちながら街を練り歩き、夏の病魔や邪気を祓います。
竿燈まつりの起源は、今の七夕のように、笹などに願い事を書いた短冊を吊るしたものを持って町内を練り歩く「ねぶり流し」という行事でした。祭りの最後には、その笹を川に流していました。
それが江戸時代になると、ろうそくの普及や、お盆に門前に掲げた高灯籠などが合わさって、今の秋田竿燈まつりに発展したと言われています。
■なぜ今、竿燈なの?
…などと、ウンチクを傾けた理由は、秋田の街をぶらついていたら、偶然にも、その竿燈に出逢えたからです。
もちろん、竿燈まつりは、まだ1カ月近く先の話しです。
私が出逢ったのは、その本番に向けた練習の場面。
なんでも、1カ月以上も前から、竿燈を使った実技の鍛錬が繰り返されるのだとか。
ほんとに偶然で、お腹が空いたので、メシが食えるところを探して駅前を放浪していたら、ふと太鼓の音が聞こえてきたのです。
何だろうと思って、近づいてみたら、竿燈が三本、揺れているではありませんか!
太鼓の囃子に乗って、器用に竿燈を扱う若い衆たち。
両手で竿燈を高く掲げる者、手のひらに載せる者、さらに熟練になると、額に載せたり、肩に載せたり、腰に載せたり(!)。
両手を広げながら、うまくバランスをとって竿燈を扱います。
■妙技と美技と
竿燈まつりでは、「昼竿燈」という竿燈の競技会も開かれます。
直径6mの円のなかで演技の安定さと技の美しさを競うもので、団体戦と個人戦があります。
竿燈の技術を保存させるために戦後から行われるようになったのだとか。
それもあってか、練習は真剣そのもの。
演技者が次々と交代しながら、それぞれの技を確かめ合います。
ふと気づくと、竿燈が高く伸びているではありませんか。
目の錯覚かと思ったのですが、持ち手のところの竹を多く継いで、高くしていっています。
竿燈が高くになるにつれ、その重さで竿燈が大きく湾曲します。
なんでも重さに耐えられずに折れてしまうこともあるのだとか。
どの技も美しく、そして力強く、つい魅入ってしまいます。
竿燈は、大きいもので長さ12m、重さは50㎏にもなるそうです。
それでも見学していた30分くらいの間、一度も竿を落とすことなく、練習を終了しました。
お疲れさまでした!
勇壮な秋田の夏祭り「竿燈」。
その陰には、地道な汗のにじむ…というか汗の垂れる努力があったのですね。
その成果である本番をぜひ見たい!…と強く願う秋田の夜でした。
ありがとう、秋田!竿燈まつり、本番間近!行きたいなぁ…。