こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、東京福めぐり、台東区鳥越にある「鳥越神社」です。
■東京福めぐり
「東京福めぐり」とは、都営浅草線の沿線にある8つの神社をめぐり、各神社の特別印を集める開運散歩です。
ホームページでは「八社開運さんぽ」とも書かれています。
今回は、台東区鳥越にある「鳥越神社」をぶら歩きです。
■由来
東京都台東区鳥越にある、その名も「鳥越神社」(とりこえじんじゃ)。
「鳥越」(とりこえ)という名前の由来は、平安時代後期にさかのぼります。
陸奥国で豪族安倍氏の覇権をめぐる戦争「前九年の役」が起こります。
この戦乱を鎮めるために朝廷が派遣したのが源頼義・義家父子でした。
父子は奥州に向かいますが、大川(隅田川)の河口を越えるのに難儀します。
このとき、一羽の白鳥が飛んできて、川に降り立ち浅瀬があることを示唆してくれたことから、軍勢は無事に対岸に渡ることができました。
これを神のご加護と喜んだ源義家は、山頂にあった神社を参拝し、鳥越大明神の社号を与えたと言われています。
以来、この辺り一帯も鳥越(とりこえ)と呼ばれるようになりました。
■境内ぶら歩き
そんな由緒のある鳥越神社は、都営浅草線蔵前駅から歩いて5分のところにあります。
境内への入り口に「白鳥橋」という小さな橋がかかっています。
さすがは白鳥伝説のある神社。そもそも鳥越と名づけられる前は、白鳥山と呼ばれる小高い山で、その頂に白鳥明神を祀っていたそうです。
(白鳥橋)
白鳥橋を渡って境内に入ると、荘厳な拝殿があります。
もともとは広大な敷地を持っていましたが、江戸時代に付近の開発が進められ、敷地の多くを幕府に徴収されたのだとか。
近隣の神社は他の地へ移転させられますが、鳥越神社はその由緒の高さから同地に残ることができました。
(鳥越神社拝殿)
境内社に福寿神社があります。稲荷・恵比寿・大黒と天神様を祀っています。
(福寿神社)
同じく境内社として志志岐神社というのもあります。対馬から勧請されたという安産の神を祀る社です。
(志志岐神社(手前)と鳥越神社本殿(奥))
拝殿の近くに神輿庫があります。ここに納められている千貫神輿は都内最大級の重さを誇ります。
6月の例大祭で氏子により担がれ、特に夜にゆらゆらと揺れる提灯の明かりは幻想的なんだとか。
(神輿庫)
■浅草御蔵跡
この後、隅田川方面に向かったら、「浅草御蔵跡碑」というのがありました。
(浅草御蔵跡碑)
浅草御蔵とは、江戸幕府が全国の天領から上納される米を保管するためにつくられた倉庫です。
1620年に、鳥越神社の丘を切り崩した土を使って、隅田川西岸を埋め立てて造営されました。
源義家が訪れたという山の面影がないのは、この埋め立てのために山が切り崩されたためなんですね。
なお、現在、駅名にもなっている「蔵前」という町名は、この「浅草御蔵」があったことに由来しています。
それで蔵も無いのに「蔵前」なのね…。そんな歴史よりも、蔵前といえば「蔵前国技館」を思い出すのは、昔見てたプロレス中継のせいかしら?
なお、蔵前国技館は1984年に閉館され、現在の両国の地に移っています。
その後の隅田川沿いの散歩もとても気持ち良かったです。
ここからなら浅草もそんなに遠くない。スカイツリーを見ながら浅草までのぶら歩き、休日のおでかけにおすすめです。
ということで次は浅草神社に向かいます。そちらについてはまた次の機会に。
ありがとう、鳥越神社!ありがとう、鳥越&蔵前!
■基本情報
名称:鳥越神社(とりこえじんじゃ)
住所:東京都台東区2丁目4-1
アクセス:蔵前駅から徒歩5分